列島を舐めるように台風が接近しています。
今回は大阪も台風の書くコンパスの輪の中に入っています。 近畿地方には滅多にやってこないのですがどうも危なそうです。 やがては熱帯低気圧とかいうものに変身して消えて行ってほしいものです。 子供の頃は台風はよくやってきた様に思う。知らせはラジオでした・ですから台風がどこからどちらに向かって行くのか小さい私にはその姿は想像すらできない怪物のような感じだったがラジオがそれを知らすと学校は休校になって嬉しかった。 台風の名前はアメリカの女の人の名前だった。メアリーとかジェーンとか・・。 アメリカの女の人は強いんだ・・と思ったものだった。 台風が来ると雨戸を締め切って薄暗い部屋でお人形ごっこをしたり本を読んだりした。 きょうだいは5人いたのにその思い出の中にいたのは姉だけだ。 一番小さい弟は多分母の背中にいたのかもしれない その頃淀川が切れたら大阪は水浸しになると言われていた。 いつ頃の台風だったのか増水した「川が切れるぞー」の情報で姉と私は余所行きの服を着れるだけ着込んでイザに備えたが幸い淀川は切れなかった。 今のようにサッシではなかったから父は外から木で補強していた。 母は沢山の子供たちのためにオムスビを作って、食パンを木の箱に詰めてもしかに備えていた。 父は風雨が強くなったら仕事場が気になるかして出かけてしまった。 吹き荒れた台風一過、天に抜けるような青空だったような・不思議な・そんな記憶だ。 沢山こしらえたオムスビや食パンは食べきれずに青いカビが生えていた・今考えると母はどうしてそんな無駄をしたのだろうかと思うが、もしか被害が大きくなった時、幼い子供たちにひもじい思いをさせてはならないという気持ちだったのだろうと思う。 冷蔵庫も普及していない時代、今のようにいち早いライフラインの復活も無かったかもしれない・そう考えると母の母親時代は苦労の時代だったのだと台風の接近を知らせるテレビを見ながら母を思った。
by hanairomimi201
| 2009-10-06 15:43
| うだばなし
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