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なにしてたの?

時々思い出す友がいた・・Aさんという。
私が一歳上だ。もちろん女性。
細身だが声は太め背は私より少し低い。決して美人とはいえない。でもしっかり自分と言うものをもち、個性があった。
お互いその個性が邪魔してなんとなく気まずくなって疎遠になっていた友だ。

Aさんとと7年ぶりに電話で喋った。
モシモシの声を聞いただけですぐ分った。
Aさんは5年前に直腸ガンを患って大手術をしたと言う・その間に離婚した息子さんの子は嫁さんが連れて行ったままで会うこともできないと言った。
私はその間にパソコンを覚え、町会の役をし、母の介護をし、それも終わった。仕事もやめた。

お母さんどうなの?私達姉妹と弟たちの関係はよくなった?旦那さん痩せた?
あの時のままの質問が来た・・解決したのもあるけれど、何も変わらないものもある・母は逝ってしもてん・・私は答えた。
そう・・何もかもおわったのね・・
そう・・そうやねん・でも始まったものもあるよ・

Aさんは言った「私ねガンになっていつ死ぬかもしれないからとお墓をつくったわ・・
ところがお墓を建てたら、入るどころか元気になってね・・
5年目の今日、診断で一応クスリと縁が切れたの・・それでフト、貴女が浮かんだの・・彼女は少し関東言葉。

そう・・良かったね・・
Aさんと私はいろんなことを話し合ったものだった・
急に連絡が途絶えた時も探さないで、後であの時死んでいました・と人伝えで聞いてね・と。
Aさんは本当にそうしようと思っていたのだろうか・。
でも生き返ったから私を思い出して教えてくれたんやね・。
私もお墓建てるのよ・・出来上がりは来月半ば・・偶然にも二人とも生前墓を建てて、チョッと気持ち悪いなぁ・・もしかして私が死んだりしてね・・と私・・。
それは反対よ・・元気になって幸せになるそうよ・・
そう・・それを信じるわ・・

相手は大病をして人生観も変わったかもしれない7年間・私は母の老いと死を見つめて生きた7年間・・お互い歳をとったかもしれない7年間・・。今度は違った付き合いができるかもしれないな・・と思った。

・一度また逢おうよ・とAさん・・
・その時まで元気でね・もしも死んだ時は教えてよ・・・とわたし。

7年の間、電話番号は忘れていなくてスッとかけたよ・・そのひと言が一番胸にジンときた・・。
by hanairomimi201 | 2008-09-19 08:30 | うだばなし
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