「おひなはん」・・娘は「お雛さん」と言えずにそう言っていた。
♪あかりをつけましょぼんぼくに(ぼんぼりに)おはなをあげましょのののはな(桃の花)・・これは娘がまだ舌っ足らずの頃大きな声で歌っていたひな祭りの歌です。 我が家の雛人形は押入れに入ったままだ。 母にとって女の孫は私の娘だけだった。 母は「そんなにええもんちゃうさかい玩具にして遊ばしたらええ~」というので私は触ってはいけませんとは言わず遊ばせた。 それで娘のお雛さんのお道具はママゴト遊びでぼろぼろになってしまった。 だから娘に娘が生まれて私は孫のために七段飾りを送った。 今娘家はお雛さまは触らないもの大切にするものとキチンと躾がされていて綺麗なままのようだ。 今日3月3日は妹の誕生日。 私の実家はものごころついた時お雛さまという立派な飾りはなかったがガラスケースに入った「市松人形」や それらしい「お内裏さまとお雛さま」が飾ってあったように記憶している。 母は忙しいのに草餅やバラ寿司・甘いお酒らしきものをこしらえて「○子の誕生日やで~」と祝いをした。 妹は愛らしい美少女だった・年頃には町でスカウトされたくらい母に一番似て今も美人で通っている。 私はそんな妹がちょっと憎らしくて「ホンマは3月3日生まれは嘘やで・橋の下で拾て来てんで・そやから適当や・」と言って妹を泣かせたりした。 母は「そんなことあらへん・・」と言った。それがまた憎らしかった。 そんな訳で・・子供の頃私にとってひな祭りは「お人形さんは姉ちゃんのもの・ご馳走は○子の誕生のお祝い・・」・・だから私はその頃から相当な捻くれ者だった。 押入れの奥から引っ張り出してちょっと「おひなはん」の顔でも見てみよかな~
by hanairomimi201
| 2007-03-03 08:59
| うだばなし
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